ゆったりと水中を舞うウミガメは、水族館でもとくに人気のある生きものです。ただ「ウミガメがいる水族館」を調べると、じつは全国にかなりの数があり、どこへ行けばいいのか決められないという声をよく聞きます。しかも一口にウミガメといっても種類はいくつもあり、館によって会える顔ぶれが違います。
この記事では、2026年8月6日時点で各施設の公式サイトを1館ずつ確認したうえで、「複数の種類を飼育している」または「ウミガメを主役にした時間の決まったプログラムがある」14の施設を紹介します。まずは種類の見分け方から整理し、そのうえで各館の所在地・料金・会える種類・プログラムの内容と時間をまとめました。
この記事で調べた14館のうち、いちばん多くの種類に会えるのは、沖縄美ら海水族館の「ウミガメ館」と神戸須磨シーワールド。どちらも公式サイトで5種類の飼育を案内しています。
子ガメにさわる体験そのものが無料なのは、串本海中公園(毎日12:30〜14:30・申込不要。ただし水族館の入館料は必要です)。
餌やりは100円台からできます(越前松島水族館・下田海中水族館・桂浜水族館はいずれも1回100円)。
「あげる」ではなく「見る」なら追加料金なし。名古屋港水族館とすみだ水族館は、飼育係が餌を与える様子を時間を決めて公開しています。
なお日和佐うみがめ博物館カレッタは「昼間の放流会は行っておりません」と案内しています。理由は本文の「産卵・放流」の章で説明します。
日本で見られるウミガメの種類と見分け方
水槽の前で「これは何ガメだろう」と迷ったことはないでしょうか。じつは種類を1つ知っておくだけで、水族館での見え方がかなり変わります。ここでは各館の公式解説をもとに整理します。
世界のウミガメは何種類? 7種と8種、2つの数え方がある
まず知っておきたいのが、種数の数え方が施設によって違うという点です。沖縄美ら海水族館は「世界に8種いるウミガメのうち」、神戸須磨シーワールドは「世界には8種類のウミガメが生息しており」と案内しています。いっぽう名古屋港水族館は「現在7種に分けられている」、海遊館も「ウミガメは世界で7種知られており」としています。
各館とも差が出る理由までは書いていませんが、アオウミガメと近い関係にあるクロウミガメを独立した種として数えるかどうかによる、と一般には説明されます。どちらが正しいという話ではなく、分類の考え方によって7種にも8種にもなると理解しておくのがよさそうです。
そのうえで、日本で水族館に会いに行けるのは主に次の5種類です。
アカウミガメとアオウミガメの見分け方は「目と目の間のウロコ」
同じ水槽にこの2種がいることは多く、慣れないと見分けがつきません。ただ、覚えることは4つだけです。
- 目と目の間のウロコ(鱗板)の枚数:アカウミガメは5枚、アオウミガメは2枚。これがいちばん確実です。桂浜水族館と海遊館が、どちらも同じ見分け方を公表しています
- 頭の大きさ:アカウミガメは首が太く、鼻先へ向かって細くなる三角形。アオウミガメは小さくて丸みがあります
- 甲羅の形:アカウミガメは卵型、アオウミガメは楕円形
- 食べもの:どちらも雑食ですが、アカウミガメは動物寄り、アオウミガメは植物寄りです。名古屋港水族館は餌を与え分けており、「草食性の強いアオウミガメには海藻の代用品として野菜を、雑食性の強いアカウミガメやタイマイにはアジを中心に与えています」と説明しています
食べものの違いは、体のつくりにも表れています。アカウミガメは貝やカニを噛み砕くために大きな頭と強い顎をもち、アオウミガメは海藻を噛み切りやすいようにくちばしがギザギザになっています。「頭が大きい=硬いものを食べる」と結びつけて覚えると忘れません。
名前の由来も面白いところです。アカウミガメの「アカ」は甲羅が赤みを帯びていることに由来しますが、アオウミガメの「アオ」は甲羅の色ではありません。桂浜水族館によると「海藻をよく食べることからその色素によって体脂肪が緑色を帯びており、それが名前の由来となっています」とのこと。英名の Green sea turtle も同じ理由です。
越前松島水族館は、手が届く距離でウミガメを観察できる館ですが、公式サイトで「噛む力はとても強いので絶対に触らないでくださいね」と注意を呼びかけています。桂浜水族館の解説も「人間からするとどちらも噛む力は強く、噛まれる場所によっては後遺症が残ることもあるため飼育下であろうと野生下であろうと不用意な接触は絶対に避けるべき」としています。
タッチ体験は、飼育スタッフの指示のもとで行われるから安全なものです。展示水槽で勝手にさわろうとしないことを、お子さんにもぜひ伝えてあげてください。
タイマイ・クロウミガメ・ヒメウミガメ|会える館が限られる3種
タイマイは、べっ甲細工の原料として知られてきた種です。新江ノ島水族館の解説によれば、食べものにも特徴があり「タイマイは海綿類を」選んで食べるとされています。日本で産卵する種のひとつでもあり、海遊館は「7種の内、日本へ産卵するためやってくるのはアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイの3種のみ」と説明しています。
クロウミガメはアオウミガメとよく似ていますが、全体に黒っぽく見えます。ヒメウミガメは沖縄美ら海水族館が「日本では珍しい」種として紹介しています。オリーブヒメウミガメを含め、この3種は展示している館がぐっと少なくなるので、狙って会いに行く価値があります。
なお、新江ノ島水族館によると相模湾には「初夏から秋、アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイ、オサガメの4種が回遊してきます」。このうちオサガメは「隆起したすじのある柔らかい甲らをもっています」という独特の種で、この記事で公式サイトを確認した18施設の展示種にオサガメは含まれていませんでした。海で出会うタイプのウミガメ、と考えておくとよさそうです。
ウミガメに会える水族館14館の比較一覧【2026年最新】
ウミガメを飼育している施設は全国にたくさんあり、すべてを並べると読みづらくなってしまいます。そこでこの記事では、次のどちらかにあてはまる館を選びました。
① アカウミガメ・アオウミガメなど複数の種類を飼育している
② 餌やりの観覧や解説など、ウミガメを主役にした時間の決まったプログラムがある
そのうえで、公式サイトで飼育・展示を確認できたものだけを載せています。②に「観覧」を含めたのは、触れるかどうかと同じくらい、時間が決まっていて確実に会えることが実用的だからです。この基準にあてはまらないものの展示が確認できた施設は、記事の後半に一覧でまとめました。
| 施設名 | 所在地 | 会える種類 | プログラム |
|---|---|---|---|
| 沖縄美ら海水族館 ウミガメ館 | 沖縄県本部町 | アカ/アオ/タイマイ/ヒメ/クロ | 給餌体験500円 |
| 神戸須磨シーワールド | 兵庫県神戸市 | アオ/アカ/クロ/タイマイ/オリーブヒメ | 給餌体験800円(予約制・小3以上) |
| 新江ノ島水族館 | 神奈川県藤沢市 | 公式に飼育種の一覧なし(相模湾の4種を解説) | タッチ800円(予約制・7・8月は休止) |
| 名古屋港水族館 | 愛知県名古屋市 | アカ/アオ/タイマイ | フィーディングタイム(解説つき・観覧) |
| 串本海中公園 | 和歌山県串本町 | アカウミガメほか(公式に飼育種の一覧なし) | 子ガメタッチング無料・餌やりあり |
| 日和佐うみがめ博物館カレッタ | 徳島県美波町 | アカウミガメほか(カメ専門館) | ガチャめし300円・特別体験3,000円 |
| 道の駅紀宝町ウミガメ公園 | 三重県紀宝町 | アオ/タイマイ | 餌やり体験あり |
| 越前松島水族館 | 福井県坂井市 | アオ/クロ | 餌やり1カップ100円 |
| 下田海中水族館 | 静岡県下田市 | アオウミガメ | 餌やり100円・土曜ガイド給餌 |
| 桂浜水族館 | 高知県高知市 | アカ/アオ | 餌やり1カップ100円 |
| すみだ水族館 | 東京都墨田区 | アオウミガメ | ゴハンタイム1日3回(観覧) |
| おたる水族館 | 北海道小樽市 | アカ/アオ | ウミガメの枠なし |
| 浅虫水族館 | 青森県青森市 | アカ/アオ | ウミガメの枠なし |
| のとじま水族館 | 石川県七尾市 | アカ/アオ | ウミガメの枠なし |
北海道・東北|おたる水族館・浅虫水族館
おたる水族館(北海道小樽市)|入ってすぐの水槽が出迎えてくれる
所在地:北海道小樽市祝津3丁目303番地
料金:大人(高校生以上16歳以上)1,800円/小人(小中学生6〜15歳)700円/幼児(3〜5歳)350円
会える種類:アカウミガメ、アオウミガメ
プログラム:ウミガメの枠なし(後述)
北の海の生きもののイメージが強いおたる水族館ですが、ウミガメも展示されています。公式サイトの紹介は「当館入ってすぐのこの水槽では、「アカウミガメ」と「アオウミガメ」が一番に皆様をお出迎えします。」というもの。入口すぐという位置なので、見逃す心配がありません。
プログラムについては、2026年6月1日〜8月31日の「いきもののじかん」の時間割(公式サイトに画像で掲出)を確認したところ、いるか・タッチングエリア・せいうち・あざらし・ぺんぎん・とど・ペンギンの海まで遠足の7枠があり、ウミガメの枠は設けられていませんでした。ウミガメは展示でじっくり眺める形になります。
なお同館の料金は通常営業期間(令和8年3月14日〜11月23日)のものです。
浅虫水族館(青森県青森市)|高校生以下は入館無料。保護された2種が出迎える
所在地:青森県青森市浅虫字馬場山1-25
料金:一般1,200円/こども(高校生以下)無料
営業時間:9:00〜17:00(最終入館16:30)/年中無休
会える種類:アカウミガメ、アオウミガメ
プログラム:ウミガメの枠なし(後述)
この記事の14館のなかで、子ども連れの費用がもっとも軽い館です。公式サイトの料金ページには「一 般・・・・・・・・ 1,200円/こども(高校生以下)・・・無料」とあります。
ウミガメの水槽は入館してすぐの位置にあり、公式サイトはこう説明しています。「浅虫水族館に入るとまずは、ゆったりと泳ぐウミガメたちが出迎えてくれます。ウミガメは暖かい海に生息していますが、青森県では弱った個体が浜に打ち上がることがあります。この水槽では県内で保護されたアカウミガメとアオウミガメを展示しています。」
暖かい海の生きものが青森の浜に打ち上げられる、というのは意外に感じるかもしれません。「なぜ北国の水族館にウミガメがいるのか」という問いに、展示そのものが答えている館です。2種を見比べながら、前の章の見分け方を試してみてください。
ウミガメのプログラムはありません。2026年8月6日時点の公式「イベント・プログラム」一覧に載っているのは、イルカパフォーマンス/トンネル水槽のお食事タイム(日曜開催)/イルカパフォーマンス スペシャルシート体験/真珠取り出し体験/いるかのぼり掲揚/コラボ企画展の6件で、日曜のお食事タイムも「タイやエイなどの魚たち」が対象です。
関東|すみだ水族館・新江ノ島水族館
すみだ水族館(東京都墨田区)|1日3回の「アオウミガメのゴハンタイム」
所在地:東京都墨田区押上一丁目1番2号 東京スカイツリータウン・ソラマチ5F・6F
料金:大人2,700円/高校生2,000円/中・小学生1,400円/幼児(3歳以上)900円
会える種類:アオウミガメ
プログラム:アオウミガメのゴハンタイム(2026年8月6日の公式タイムスケジュールでは10:30/13:30/16:30・5階オガサワラベース)
東京スカイツリータウンにある水族館で、5階の「オガサワラベース」にアオウミガメがいます。公式サイトによると、この場所は「入り江のような形をしたこの場所には、アオウミガメをはじめ、小笠原諸島の海や川の日常に生息するいきものたちが暮らしています。」というエリア。展示の背景に、小笠原諸島との長いつながりがあります。
同館は「すみだ水族館は2012年の開業当初より、小笠原村との交流を続けています。例えば、小笠原諸島のいきものの展示、アオウミガメ保全への協力、ビーチクリーン、海ゴミを使用したアップサイクル商品の制作などを行っています」と説明しています。都心にいながら、1,000km南の島の海に思いを馳せられる展示です。
そして時間を狙って行けば、食べているところが見られます。公式サイトの「本日のタイムスケジュール」には「ゴハンの時間 アオウミガメのゴハンタイム 場所:5階 オガサワラベース」が1日3回掲載されています。
すみだ水族館の公式サイトは「ゴハンの時間」と「体験プログラム」をカテゴリとして分けており、アオウミガメのゴハンタイムは前者です。来館者が餌をあげられるわけではなく、飼育スタッフが与える様子を見るプログラムと考えてください。
同ページには「下記スケジュール「ゴハンの時間」の時刻は開始目安時間です。当日のいきものの状況により、プログラムの中止や開始時間が変更になる場合がございます。」という但し書きもあります。
※取り扱いの有無・内容・価格は変動する場合があります。最新情報は各ページでご確認ください。
新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)|相模湾のウミガメを50年以上見守ってきた館
所在地:神奈川県藤沢市片瀬海岸2丁目19番1号
料金:大人2,800円/高校生1,800円/中学生1,300円/小学生1,300円/幼児(3歳以上)900円
会える種類:公式の展示ページに飼育種の一覧はなし(相模湾に回遊する4種を解説)
プログラム:ウミガメにタッチ(約20分/800円/4歳以上・4〜8歳は保護者1名のサポートが必要/土曜・日曜・祝日/予約専用サイトのみ・開催3日前12:00〜開始5分前まで・クレジットカード決済のみ)※2026年7月・8月は休止中
展示エリアの名前は「ウミガメの浜辺」。ここは単なる水槽ではなく、地元の海とウミガメの関係を伝える場所になっています。公式サイトには「卵が無事にふ化し、子ガメたちが旅立っていけるよう、当館では50年以上にわたり行政や住民の方々と協力して保全活動をおこなってきました。」とあります。湘南の海水浴場でにぎわう砂浜で、毎年数件の産卵を確認しているというのですから驚きます。
ふれあいプログラム「ウミガメにタッチ」は、えのすいトリーターの解説つきで、給餌や甲羅タッチを体験できる内容です。参加費は800円で、これとは別に入場料が必要になります。
「ウミガメにタッチ」には、公式サイトに次の条件が明記されています(2026年8月6日参照)。
1. 7月・8月は休止中。「9月以降の開催については、決まり次第ご案内させていただきます。」
2. 申し込みは予約専用サイトのみ。「お電話・窓口での受付はおこなっておりません。お支払い方法は、クレジットカードのみとなります。」受付は開催3日前の12:00から、開始5分前まで。先着制で定員がありますが、公式サイトの記載が展示ページと体験ページで異なるため、当日の枠は予約サイトでご確認ください。
3. 4〜8歳のお子さまは保護者1名のサポートが必要。「乳幼児のお子さまを抱っこやおんぶした状態での参加、および他のお子さまのサポートはできません。」
4. 「安全上の理由のため、車椅子・ベビーカーでのご参加はご遠慮いただいております。」「段差の移動と膝立ちの姿勢での体験があります」とのことなので、服装にもご注意を。雨の日でも傘は使えません。
中部|越前松島水族館・下田海中水族館・名古屋港水族館・のとじま水族館
越前松島水族館(福井県坂井市)|アオとクロ、2種を見比べながらの餌やり
所在地:福井県坂井市三国町崎74-2-3
料金:大人2,200円/小中学生1,200円/幼児(3歳以上)600円/幼児(3歳未満)無料
会える種類:アオウミガメ、クロウミガメ
プログラム:ウミガメの餌やり(1カップ100円/うみがめ館でいつでも)
「うみがめ館」という専用の施設をもつのがこの館の強みです。公式サイトによると「水量75トン、水深2mの『うみがめ館』」で、「大きなウミガメ達が泳ぐ水槽を、上からも横からも観察できます」とのこと。この記事の14館のうち、上からと横からの両方で観察できると公式に案内しているのは、越前松島水族館・沖縄美ら海水族館・道の駅紀宝町ウミガメ公園の3館です。
餌やりは「アオウミガメやクロウミガメが大好きな海藻の代わりに小松菜を与えてみることができます。(1カップ100円)」というもの。トングを使って与えます。海藻を食べる種ならではの、野菜をあげる体験です。
もうひとつ見逃せないのが繁殖の実績です。公式サイトには「2010年から2014年にかけて当館で繁殖したアオウミガメはこんなに大きくなりました。大きい個体で甲長は約70cmになりました」とあります。ここで生まれた個体がここで育っている、というのは水族館ならではの見どころです。
下田海中水族館(静岡県下田市)|毎週土曜は飼育係のガイドつき
所在地:静岡県下田市3-22-31
料金:大人(中学生以上)2,500円/小人(4歳から小学生まで)1,250円
会える種類:アオウミガメ
プログラム:ウミガメ餌やり体験(1回100円)/毎週土曜日は飼育係によるウミガメガイド給餌
入り江に浮かぶ水族船「アクアドームペリー号」で知られる館ですが、屋外には「ウミガメ池」があります。餌やりは公式サイトに「ウミガメに餌をあげられます。 1回100円」と案内されています。
この館ならではなのが土曜日です。同じページに「また、毎週土曜日には、飼育係によるウミガメガイド給餌が行なわれます。」とあります。ただ餌をあげるだけでなく、解説を聞きながら見られる回があるわけです。予定が合うなら土曜を狙う価値があります。
料金や割引、営業時間の詳細はこちらの記事にまとめています。
※取り扱いの有無・内容・価格は変動する場合があります。最新情報は各ページでご確認ください。
名古屋港水族館(愛知県名古屋市)|3種の食べ分けが見られる「フィーディングタイム」
所在地:愛知県名古屋市港区港町1番3号
料金:大人2,030円/高校生2,030円/小・中学生1,010円/幼児(4歳以上)500円
会える種類:アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイ(南館3階 ウミガメ回遊水槽)
プログラム:ウミガメのフィーディングタイム(飼育係の解説つき/公式イベント紹介では所要時間 約15分/2026年8月6日の公式カレンダーでは13:45・南館3F)
この記事の前半で「アカウミガメは動物寄り、アオウミガメは植物寄り」という見分け方を紹介しました。その違いを、実物の食事で確かめられるのがこの館です。
公式サイトの「ウミガメのフィーディングタイム」の説明はこうです。「南館3階ウミガメ回遊水槽にて、飼育係の解説を聞きながら、ウミガメが餌を食べる様子をご覧いただけます。ウミガメたちは基本的に雑食性ですが、個体ごとに与える餌の量を決め、草食性の強いアオウミガメには海藻の代用品として野菜を、雑食性の強いアカウミガメやタイマイにはアジを中心に与えています。食べすぎないように、どのウミガメがどれくらい食べたかを確認しながら与えていきます。」
同じ水槽で、野菜を食べるカメと魚を食べるカメが並ぶわけです。種類の違いを頭で覚えるより、この15分を見るほうがずっと早く腑に落ちます。追加料金はなく、入館料だけで観覧できます。
もうひとつ、この館は世界初の屋内繁殖を2種で達成した館でもあります。公式サイトの説明はこうです。「1992年にオープンした当館は、1995年に世界で初めて屋内施設でのアカウミガメの繁殖に成功しました。」「さらに、1998年にはタイマイについても世界で初めての屋内施設での繁殖に成功しています。」
南館3階のウミガメ回遊水槽には人工の砂浜がつながっていて、産卵シーズンにはここにメスが上陸します。同館によると「恋の季節が過ぎると4〜6月に産卵シーズンを迎えます」とのこと。2025年のシーズンには2頭のアカウミガメが産卵したことが公式コラムで報告されています。
公式サイトによると、アカウミガメは「延べ6頭のメスが196回の産卵で16,829個の卵を産み、そこから10,007頭の子ガメが誕生しています。(2023年現在)」。
さらに、1997年に生まれた個体が23歳になった2020年に初めて産卵し、飼育個体の孫世代が誕生しました。同館はこれを「アカウミガメのライフサイクル(生活環)を水族館内で完結させることに成功したことを意味し」と説明しています。
※数値は2023年時点として公表されたものです。
※取り扱いの有無・内容・価格は変動する場合があります。最新情報は各ページでご確認ください。
のとじま水族館(石川県七尾市)|専用のウミガメ水槽で2種を展示
所在地:石川県七尾市能登島曲町15部40
料金:一般(高校生以上)1,890円/中学生以下(3歳以上)510円/3歳未満無料
会える種類:アカウミガメ、アオウミガメ
プログラム:ウミガメの枠なし(後述)
ジンベエザメで知られる能登島の水族館ですが、独立した「ウミガメ水槽」があります。公式サイトの説明は「2種類(アカウミガメ、アオウミガメ)のウミガメの展示をしています。」とシンプル。2種を並べて見比べられるので、この記事の前半で紹介した見分け方を試すのにちょうどいい水槽です。
公式のイベント・ショースケジュールに掲載されているのは、イルカ・アシカショー/ペンギンのお散歩タイム/アザラシのお食事タイム/マダイの音と光のファンタジア/イワシのビッグウェーブ/イルカとのふれあいプール(休止中)/水族館裏側探検隊の7件で、ウミガメを対象にしたプログラムは掲載されていません(2026年8月6日時点)。
※取り扱いの有無・内容・価格は変動する場合があります。最新情報は各ページでご確認ください。
関西・三重|串本海中公園・道の駅紀宝町ウミガメ公園・神戸須磨シーワールド
串本海中公園(和歌山県串本町)|子ガメのタッチングが申込不要でできる
所在地:和歌山県東牟婁郡串本町有田1157
料金:水族館のみ 大人1,600円/小・中学生800円/幼児(3歳以上)400円。海中展望塔+水族館セット 大人2,000円/小・中学生1,000円/幼児(3歳以上)400円/シルバー割(65歳以上)1,700円
会える種類:アカウミガメ(当館生まれの0〜1才の子ガメから100kg超の親ガメまで)。公式サイトに飼育種の一覧はありません
プログラム:子ガメのタッチング体験(毎日12:30〜14:30/申込不要・体験そのものは無料)、ウミガメへのエサやり体験(毎日9:00〜16:30)
「小さいウミガメにさわらせてあげたい」という目的なら、まず候補に入れたい施設です。公式サイトの案内はこうです。「当水族館で生まれた子ガメとのタッチング体験を毎日12:30〜14:30の間に催しております。タッチングはお申し込み不要、無料でご体験いただけます。」(水族館の入館料は別途必要です)
「当水族館で生まれた」というのが大事なところで、同館は「世界で初めてアカウミガメの「2世代・3世代」の繁殖に成功していて、子ガメタッチングなど、ウミガメとのふれあいもお楽しみいただけます」と説明しています。2026年8月6日時点では「2025年の夏うまれの0才の子ガメとふれあっていただけます」と案内されていました。
大きいほうの体験もあります。「ウミガメパークでは100kgを超える大きなウミガメたちにエサやり体験実施中!」で、こちらは毎日9:00〜16:30。手のひらサイズの子ガメと100kg超の成体、両方を同じ日に体験できる構成です。
なお2026年8月6日時点では、トピックス水槽で「ウミガメの卵」の展示も行われていました(9月上旬ごろまでの予定と告知)。時期によってこうした期間展示があるので、出かける前に公式のイベント一覧を見ておくと発見があります。
※取り扱いの有無・内容・価格は変動する場合があります。最新情報は各ページでご確認ください。
道の駅紀宝町ウミガメ公園(三重県紀宝町)|道の駅でウミガメに会える
所在地:三重県南牟婁郡紀宝町井田568-7
料金:公式サイトにウミガメ水族館の入館料の記載はありません
会える種類:アオウミガメ、タイマイ
プログラム:ウミガメ水族館での餌やり体験(公式に時間・料金の記載なし)/ウミガメ水族館 9:00〜18:00・年中無休
水族館ではなく道の駅の中にウミガメの施設があるという、珍しい成り立ちの場所です。公式サイトによれば「施設内にある「ウミガメ水族館」では、大きなプールで泳ぐウミガメに出会えます。資料館でウミガメについて詳しく知ったり、ウミガメ水族館で餌やり体験も行うことができます。」とのこと。
個体の紹介があるのも、この施設の親しみやすいところです。アオウミガメのみえちゃん(メス・1998年生まれ)は「食いしんぼう。わがまま。プールの中で一番身体が大きい。120Kg」、タイマイのたいこちゃん(メス・1998年生まれ)は「気分屋のマイペース。興味のある時にしか姿を見せてくれない。見れたらラッキー!?」と紹介されています。
アオウミガメとタイマイを並べて見られる館は、この記事の14館では4館(紀宝町・名古屋港・沖縄美ら海・神戸須磨)だけです。頭の形やくちばしの違いを見比べるには、ちょうどいい場所です。
神戸須磨シーワールド(兵庫県神戸市)|5種類のウミガメと、砂浜に入る給餌体験
所在地:兵庫県神戸市須磨区若宮町1丁目3-5
料金:1DAY 大人(高校生以上)2,900〜3,700円/小人(小学生・中学生)1,700〜1,800円/幼児(4〜6歳)1,700〜1,800円/シニア(65歳以上)2,300〜3,100円 ※時期により4段階の変動制
会える種類:アオウミガメ、アカウミガメ、クロウミガメ、タイマイ、オリーブヒメウミガメ
プログラム:ウミガメコミュニケーション(約20分/1回800円/定員10名/小学校3年生以上/アクアライブ4階/予約制・入館日の3日前から)
日本近海で見られる6種類のうち5種類を展示しています(公式サイトによる)。公式の記載は「当館では日本近海で見られる6種類のうち、「アオウミガメ」「アカウミガメ」「クロウミガメ」「タイマイ」「オリーブヒメウミガメ」の計5種類のウミガメを展示しています。」というもの。この記事の前半で「会える館が限られる」と紹介した3種が、ここではまとめて見られます。
展示エリアはアクアライブの3階と4階。「3Fでは水中の行動を、4Fでは水中から上がってきたウミガメが呼吸をする行動を観察することができます」という構成で、階を移動するだけで違う姿が見られます。
体験プログラム「ウミガメコミュニケーション」は、飼育エリアに実際に入るタイプです。公式の説明は「ウミガメの飼育エリアに実際に入ってウミガメの生態についてキャストから話を聞きながら、給餌体験ができます。」というもの。注意事項として「この体験プログラムはウミガメの浜に入り、トングを使ってエサを与えていただきます。(生きものに触ることはできません)」と明記されているので、「さわる」体験ではない点は押さえておきましょう。
「ウミガメコミュニケーション」には、公式サイトに次の条件が明記されています(2026年8月6日参照)。
1. 「安全確保のため、小学校3年生以上のお客様に限らせていただきます。車イスの方や、小学校2年生以下のお子様連れの方は参加できませんので、ご了承ください。」
2. 「参加される方(付添の方含む)全員、参加チケットの購入が必要です。」別途、水族館への入館料も必要です。
3. 「ご予約時間の20分前までに、オルカスタディアム1階インフォメーションまでお越しください。」
4. 砂浜の上を歩くため「ヒールのある靴はご遠慮ください」。また「体験中は写真撮影ができません」。
中止になる場合は当日朝9時までに登録メールアドレスへ連絡が入ります。
四国・九州・沖縄|カレッタ・桂浜水族館・沖縄美ら海水族館
日和佐うみがめ博物館カレッタ(徳島県美波町)|ウミガメだけの博物館
所在地:徳島県海部郡美波町日和佐浦370-4
料金:大人(高校生含む)1,000円/中学生500円/小学生300円/幼児(3歳以上)100円/幼児(2歳以下)無料
営業時間:火〜日 9時〜17時(月曜定休、月曜が祝日の場合は翌日休館)
会える種類:アカウミガメほか(陸生・水生のカメを含むカメ専門の博物館)
プログラム:カメのガチャめし300円(大ガメプールのアカウミガメなどに与えられる/数量限定)/大ガメプール潜入!プレミアム餌やり体験3,000円(10:30・約50分・定員6名・小学1年生以上・中学生未満は保護者同伴1名必須・月1回開催)/バックヤードツアー1,000円ほか
館名の「カレッタ」はアカウミガメの学名に由来します。2025年7月にリニューアルしたばかりで、ウミガメを主役にした博物館という点でほかの水族館とは性格が違います。
体験の幅が広いのが最大の特徴です。手軽なものは「カメのガチャめし ¥300」。公式サイトによると「淡水ガメプールにいるミシシッピアカミミガメ、クサガメ、ニホイシガメと、大ガメプールにいるアカウミガメにあげてもらうエサです」とのこと。ガチャガチャで数量限定販売という仕組みで、公式は理由を「メタボ防止のため数量限定」と説明しています。
本格的なものが「大ガメプール潜入!ウミガメにアオリイカのプレミアム餌やり体験&フォトサービス ¥3,000」。公式の説明は「スタッフしか入れない大ガメプールの通路からアカウミガメにプレミアムなエサをあげる体験です。」というもので、10:30から約50分、定員6名。長靴とライフジャケットを着用し、水しぶきで服が濡れる可能性もあります。対象は小学1年生以上で、中学生未満は保護者同伴1名(無料)が必須。月1回の開催なので、日程は公式カレンダーで確認が必要です。
そして、この館は目の前の大浜海岸に実際にアカウミガメが上陸する場所でもあります。公式トップページの「2026 ウミガメ上陸」カウンターは、2026年8月6日時点で5回。2026年7月28日には「大亀プール アカウミガメ「ゆりえ」の初産卵確認」というコラムも公開されています。
桂浜水族館(高知県高知市)|100円でアカとアオ、両方に餌をあげられる
所在地:高知県高知市浦戸778 桂浜公園内
料金:大人1,600円/小・中学生600円/幼児(3才より)400円
営業時間:9:00〜17:00(最終入館16:30)
会える種類:アカウミガメ、アオウミガメ
プログラム:ウミガメのえさやり(1カップ100円/本館中央の大きなプール)
公式サイトが「当館一番人気?!本館中央にある大きなプールでは、悠々と泳ぐアカウミガメとアオウミガメにえさやり体験ができます。」と紹介しているとおり、餌やりが看板の体験になっています。1カップ100円です。
2種が同じプールにいるので、この記事の見分け方をその場で確かめられます。あげられるのはアジの切り身と人工飼料。同館はふだんレタスやキャベツ、ワカメも与えていると解説しており、2種の食性の違いがそのまま献立に表れています。
沖縄美ら海水族館 ウミガメ館(沖縄県本部町)|5種類が無料で見られる
所在地:沖縄県国頭郡本部町石川424番地(海洋博公園内)
料金:ウミガメ館は無料。水族館本館は大人2,180円/高校生1,440円/小中学生710円/6歳未満無料
会える種類:タイマイ、アカウミガメ、アオウミガメ、ヒメウミガメ、クロウミガメ
プログラム:ウミガメ給餌体験(11:00〜12:00/14:00〜15:00/500円・1セット/現金のみ/ウミガメ館メインプール)
ウミガメ目当てで沖縄へ行くなら、ここは外せません。公式サイトの案内はこうです。「世界に8種いるウミガメのうち、ウミガメ館ではタイマイ、アカウミガメ、アオウミガメのほか、日本では珍しいヒメウミガメ、クロウミガメを飼育しています。」
観察の仕方も充実しています。「水上からは産卵用の砂場をはじめ、水面を泳ぐウミガメの姿を観察できるほか、地階の観覧室では、ウミガメが水中を泳ぐ姿を横から観察できます。」。上からと水中から、両方の視点で見られる構造です。
公式サイトに「ウミガメ館は無料でご覧になれます。」と明記されています。場所は水族館出口から徒歩5分。「ウミガメ館見学後に水族館への再入館をご希望の場合は、(当日に限り)再入館が可能です。再入館時に入館券をご提示ください。」とのことなので、本館を見たあとに立ち寄って、また戻ることもできます。
給餌体験だけが有料で、500円/セット(現金のみ)。開始時間は11:00〜12:00と14:00〜15:00で、公式に「売り切れ次第終了」「事前販売はありません」と案内されています。
本館の入館料を安くする方法は、こちらの記事にまとめています。
※取り扱いの有無・内容・価格は変動する場合があります。最新情報は各ページでご確認ください。
【一覧】ウミガメのプログラムの時間と料金
ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。「ウミガメがいる館」はすぐ調べがつきますが、「いくらで、何時に、何ができるのか」はそれぞれの公式サイトに散らばっていて比べづらいためです。2026年8月6日時点で各館の公式サイトに掲載されていた内容を、1つの表にまとめました。
| 施設名 | プログラム名 | 時間 | 料金 |
|---|---|---|---|
| 串本海中公園 | 子ガメのタッチング体験 | 毎日12:30〜14:30 | 無料(申込不要・別途入館料) |
| 串本海中公園 | ウミガメへのエサやり体験 | 毎日9:00〜16:30 | 公式に金額の記載なし |
| 沖縄美ら海水族館 | ウミガメ給餌体験 | 11:00〜12:00/14:00〜15:00 | 500円/セット(現金のみ) |
| 神戸須磨シーワールド | ウミガメコミュニケーション(約20分・給餌) | 公式の予約ページで確認 | 800円/回(小3以上・付添も要チケット) |
| 新江ノ島水族館 | ウミガメにタッチ(約20分・給餌と甲羅タッチ) | 土・日・祝/2026年7・8月は休止 | 800円(予約専用サイトのみ・別途入場料) |
| 名古屋港水族館 | ウミガメのフィーディングタイム(観覧・解説つき) | 13:45(2026年8月6日の公式カレンダー) | 入館料のみ |
| すみだ水族館 | アオウミガメのゴハンタイム(観覧) | 10:30/13:30/16:30(同上) | 入館料のみ |
| 日和佐うみがめ博物館カレッタ | カメのガチャめし | 開館時間中(数量限定) | 300円 |
| 日和佐うみがめ博物館カレッタ | 大ガメプール潜入!プレミアム餌やり体験(約50分) | 10:30/月1回開催 | 3,000円(小1以上・定員6名) |
| 越前松島水族館 | ウミガメの餌やり | うみがめ館でいつでも | 1カップ100円 |
| 下田海中水族館 | ウミガメ餌やり体験 | 随時/毎週土曜はガイド給餌 | 1回100円 |
| 桂浜水族館 | ウミガメのえさやり | 開館時間中 | 1カップ100円 |
| 道の駅紀宝町ウミガメ公園 | ウミガメ水族館での餌やり体験 | 公式に時間の記載なし | 公式に金額の記載なし |
この表からの選び方をまとめると、次のようになります。
- 子ガメにさわりたい → 串本海中公園(申込不要・体験そのものは無料)
- とにかく手軽に餌やりだけしたい → 越前松島水族館・下田海中水族館・桂浜水族館(いずれも100円)
- 追加料金なしで、確実に動いている姿を見たい → 名古屋港水族館・すみだ水族館(時間が決まった観覧型)
- 解説を聞きながらじっくり関わりたい → 神戸須磨シーワールド(約20分・飼育エリアに入る)
- 特別な体験にしたい → 日和佐うみがめ博物館カレッタ(約50分・スタッフ用通路から給餌・写真つき)
- たくさんの種類を見比べたい → 沖縄美ら海水族館・神戸須磨シーワールド(ともに5種)
動物園の餌やり体験もまとめています。あわせてどうぞ。
産卵や放流に立ち会える? カレッタの回答から考える
「子ガメの放流会に参加したい」「産卵を見てみたい」。ウミガメを調べる方から、よく聞く希望です。この2つについて、ウミガメ専門の博物館である日和佐うみがめ博物館カレッタが、はっきりした回答を公開しています。全国すべての施設の状況ではありませんが、考え方を知るうえで参考になります。
カレッタは「昼間の放流会は行っておりません」— その理由
日和佐うみがめ博物館カレッタは、よくある質問のページでこう説明しています。
子ガメの放流会は、現在では、子ガメの体力の消耗させてしまうため、保護にならないという考え方が主流となっています。よってカレッタでは、現在、孵化した子ガメを夜中のうちに放流しているため、昼間の放流会は行っておりません。
日和佐うみがめ博物館カレッタ 公式サイト「よくあるご質問」(2026年8月6日参照)
つまり、放流が行われていないわけではなく、子ガメの体力を守るために、人が見ていない夜のうちに行う形へ変わったということです。少し寂しく感じるかもしれませんが、これはウミガメを大切にした結果の変化です。
カレッタの産卵見学は当面中止。屋内の水族館なら関連展示が見られることも
同じくカレッタは、産卵見学についても「現在、上陸産卵するウミガメが減っています。当面の間、産卵見学は中止させていただきます。」と案内しています。大浜海岸のある美波町では「5月20日から8月20日まで、ウミガメ保護監視規制制度が設けられ、監視員が巡回しています」とのことです。
いっぽうで、屋内の水族館なら、産卵にまつわる展示を見られる可能性があります。名古屋港水族館のウミガメ回遊水槽にはつながった人工砂浜があり、4〜6月が産卵シーズン。串本海中公園では2026年8月6日時点でトピックス水槽に「ウミガメの卵」が展示されていました。カレッタも公式トップページで、その年の上陸回数を公開しています。
放流や産卵に立ち会えなくても、各館の取り組みを知ることはできます。新江ノ島水族館は相模湾のアカウミガメの産卵巣を50年以上見守り、すみだ水族館は小笠原村と連携してアオウミガメの保全に協力しています。串本海中公園と名古屋港水族館は、飼育下での繁殖でそれぞれ世界初の成果を上げてきました。浅虫水族館の水槽にいるのは、青森の浜で弱っていた個体です。
展示の前に立つ数分でも、その背景を知っているかどうかで見え方は変わります。お子さんと行くなら、ここを話してあげると学びのある一日になります。
そのほか、ウミガメの展示を公式サイトで確認できた施設
この記事の選定基準(複数種の飼育、またはウミガメを主役にした時間の決まったプログラム)にはあてはまらないものの、公式サイトでウミガメの展示を確認できた施設です。それぞれのイベント一覧・スケジュールも確認しましたが、2026年8月6日時点でウミガメのプログラムは掲載されていませんでした。近くにお住まいなら、こちらも選択肢になります。
| 施設名 | 所在地 | 会える種類 |
|---|---|---|
| アクアワールド茨城県大洗水族館 | 茨城県大洗町 | ウミガメ(種名は公式に記載なし・2階「出会いの海の大水槽」) |
| 仙台うみの杜水族館 | 宮城県仙台市 | アオウミガメ(2階「世界のうみ」アジアエリア) |
| 横浜・八景島シーパラダイス | 神奈川県横浜市 | アオウミガメ(アクアミュージアム) |
| 海遊館 | 大阪府大阪市 | アオウミガメ(生きもの図鑑に掲載) |
ウミガメに会える水族館のよくある質問
- Qウミガメに触れる水族館はどこですか?
- A
串本海中公園(和歌山県)は、当館生まれの子ガメとのタッチング体験を毎日12:30〜14:30に実施しており、申込不要・体験そのものは無料と案内しています(水族館の入館料は別途必要)。新江ノ島水族館(神奈川県)の「ウミガメにタッチ」は甲羅タッチを含む有料プログラム(800円)ですが、2026年7月・8月は休止中で、開催時も予約専用サイトからの事前申し込みが必要です。
なお神戸須磨シーワールドの「ウミガメコミュニケーション」は飼育エリアに入る体験ですが、公式に「生きものに触ることはできません」と明記されています。いずれも2026年8月6日時点の公式情報です。
- Q予約なしで当日参加できるウミガメの体験はありますか?
- A
あります。串本海中公園の子ガメタッチング(申込不要)、沖縄美ら海水族館のウミガメ給餌体験(現地販売・事前販売なし)、越前松島水族館・下田海中水族館・桂浜水族館の餌やり(いずれも現地で1回100円)は予約が不要です。
いっぽう新江ノ島水族館は予約専用サイトのみの受付で電話・窓口では申し込めず、神戸須磨シーワールドも入館日の3日前から購入する予約制です。日和佐うみがめ博物館カレッタの特別体験は月1回の開催で、当日入口受付でのチケット購入が必要です(2026年8月6日時点)。
- Qいちばん多くの種類のウミガメが見られるのはどこですか?
- A
この記事で調べた14館のうち、公式サイトで5種類の飼育を案内しているのは沖縄美ら海水族館のウミガメ館と、神戸須磨シーワールドの2館です。美ら海はタイマイ・アカウミガメ・アオウミガメ・ヒメウミガメ・クロウミガメ、神戸須磨はアオウミガメ・アカウミガメ・クロウミガメ・タイマイ・オリーブヒメウミガメと案内しています(2026年8月6日時点)。
- Qアカウミガメとアオウミガメはどうやって見分けますか?
- A
いちばん確実なのは目と目の間のウロコ(鱗板)の枚数で、アカウミガメは5枚、アオウミガメは2枚です。桂浜水族館と海遊館が、どちらも同じ見分け方を公表しています。ほかにも、アカウミガメは首が太く鼻先へ向かって細くなる三角形の頭、アオウミガメは小さくて丸みのある頭という違いがあります。甲羅はアカウミガメが卵型、アオウミガメが楕円形です。2種を同じ水槽で見られる館(桂浜水族館・のとじま水族館・おたる水族館・浅虫水族館など)なら、その場で見比べられます。
- Q子ガメの放流会に参加できる施設はありますか?
- A
この記事で調べた範囲では、放流会を実施していると公式に案内している施設はありませんでした。日和佐うみがめ博物館カレッタは、公式サイトで「子ガメの放流会は、現在では、子ガメの体力の消耗させてしまうため、保護にならないという考え方が主流となっています」と説明し、「昼間の放流会は行っておりません」としています(2026年8月6日参照)。放流の見学を目的にお出かけを計画する場合は、その施設の最新の告知をご確認ください。
- Qウミガメの産卵は水族館で見られますか?
- A
産卵そのものは夜間に行われるため、来館して見られるものではありません。ただし名古屋港水族館は南館3階のウミガメ回遊水槽に人工砂浜がつながっており、公式に「4〜6月に産卵シーズンを迎えます」と案内しています。産卵の痕跡が残る砂浜そのものを見ることはできます。また串本海中公園では2026年8月6日時点でトピックス水槽に「ウミガメの卵」の展示があり、9月上旬ごろまでの予定と告知されていました。時期によってこうした展示があるので、公式のイベント情報を確認してからお出かけください。
- Q無料でウミガメが見られる施設はありますか?
- A
沖縄美ら海水族館のウミガメ館は、公式サイトに「ウミガメ館は無料でご覧になれます。」と明記されています。水族館の出口から徒歩5分の場所にあり、5種類のウミガメを入館券なしで観察できます(給餌体験のみ500円)。
また浅虫水族館(青森県)は「こども(高校生以下)・・・無料」と案内しており、お子さん連れなら大人1,200円だけで入館できます(2026年8月6日時点の公式情報)。
まとめ|目的から選ぶと、行き先はすぐ決まります
ウミガメに会える施設は全国にたくさんありますが、「何をしたいか」を先に決めるだけで、候補は一気に絞れます。この記事で紹介した14館を、目的別にもう一度整理しておきます。
- 種類をたくさん見たい → 沖縄美ら海水族館 ウミガメ館(入館券なしで見学可)、神戸須磨シーワールド
- 子ガメにさわりたい → 串本海中公園(毎日12:30〜14:30・申込不要)
- 気軽に餌やりだけしたい → 越前松島水族館、下田海中水族館、桂浜水族館(いずれも100円)
- 追加料金をかけずに動く姿を見たい → 名古屋港水族館(13:45)、すみだ水族館(1日3回)
- ウミガメをじっくり学びたい → 日和佐うみがめ博物館カレッタ、名古屋港水族館
- 子ども連れで費用を抑えたい → 浅虫水族館(高校生以下は入館無料)
1. 予約が必要か。新江ノ島水族館は予約専用サイトのみ(開催3日前12:00〜開始5分前・クレジットカードのみ)、神戸須磨シーワールドは入館日の3日前から、カレッタの特別体験は月1回の開催です。
2. 対象年齢と同伴の条件。神戸須磨は小学3年生以上で、小学2年生以下のお子さんを連れていると参加できません。新江ノ島は4〜8歳なら保護者1名のサポートが必要です。
3. 季節の休止。新江ノ島の「ウミガメにタッチ」は7月・8月が休止中です。
4. 支払い方法。沖縄美ら海水族館の給餌体験は現金のみ、新江ノ島の予約はクレジットカードのみと案内されています。
ウミガメは、ゆっくり泳いでいるようで、じつは何千キロも旅をする生きものです。目の前の1頭がどこから来て、どの種類なのか。それを知ってから見ると、水槽の前で過ごす時間の意味が変わります。ぜひ、この記事を片手に会いに行ってみてください。





